茨城県牛久市の美容室 atelier lit とみぃのブログ

【美容師さん向け】アプリエで染めてて気づいた絶対に必要な2つの「キモ」

髪の毛がハイトーンになって気分もハイトーン。

どうもわたくしです。

ここのところ大人気のカラー「アプリエ」

もう我が店では「魔法の薬」認定を受けてるほどに素晴らしいカラー剤なんですが、

お客様に施術してて自分なりの感覚がつかめて来ました。

<2018・9・18 最新の情報を追記しました>

根元染めに使う11レベルのコントロール





レシピ: 根元はBA11にblue20%で。毛先はBA13で。

アプリエは11〜15LVまでの明るさがあるのですが
基本根元のリタッチや全体染めの新生部には11レベルを使います。


このとき気をつけなくてはいけないのは、根元の地毛はメラニン色素のみであるということ。

ティント(カラー剤の色素)は削らず、メラニン色素のみを明るくできるというアプリエの特性上、11レベル単品で根元染めをすると結構明るくなります。

ネモカン(根元だけキンキンに明るくなってしまう現象)になりやすいので

わたくしはコントロールカラーを使うことでその明るくなり過ぎるのを防ぎ、なおかつはっきりとした色味を根元から出せるようにしています。

実際上の写真のカラーも、根元のカラー剤にコントロールカラーを入れてます。こうすることで根元染めの11レベルの薬の色が「濃く」なり、メラニンを分解しても明るすぎずしっかりと色が入ります。

<追記>
オキシの濃度も重要です。 基本、2%オキシでも髪の細さによっては10レベルくらいまで上がるので
細毛の方は11レベルの薬+2%オキシで
硬毛でメラニンが濃い方は11レベル+4〜6%で染めた方が良いです。

僕の経験上、根本染めで6%使うことはそんなにないです。(アプリエに限る。ミドルは6%使いますよ)


優先順位は「補色→強調色」の順





レシピ : 根元はLA11にBlue10%。 毛先はLA13にvioletを10%

色味のコントロールがシビアなアプリエ。 アンダー(元々の髪の明るさ)の出方によっては色味を微妙に調整する必要があります。

上の写真のカラーは根元は地毛でしたが毛先は前のカラーが明るくなっていて黄色かったんです。

このままLA(ラベンダーアッシュ)を入れると
アンダーの黄色にアッシュが負けてしまい緑寄りのオレンジになります。

なので毛先のカラー剤には黄色の補色であるバイオレットを10%だけプラス。
そうするとバイオレットが黄色を打ち消してくれるので後から入るラベンダーアッシュが思った通りの明るさに入ります。


この時「元々明るいから平気だろう」という考えで強調色(この場合だとblue)を入れてしまわないように。
補色の配合を十分考えてから強調色を入れる方が簡単にカラーの調節がしやすいです。

<追記>
現在、コントロールカラーの種類がブルー・バイオレット・グリーン・ブラウン・レッドと
アプリエミドルのディープブルー・ディープバイオレット・トーンダウンブラウン・コントロールブラウンと

種類が増えています。

しかもミドルのコントロールカラーはかなり濃いので、色を選ぶときは

(基本色+コントロールカラー)+補色  で

割合的にベストは補色10%。それ以上入れることはほとんどしなくていいかもです。

コントロールカラーの使い方がクオリティの差を生む



二つとも共通するのは、元のカラー剤のレシピ云々よりも「コントロールカラーの使い方」がキモであるということです。

結局のところ、1剤+2剤+PCパウダーという混合比は変えない方がいいので、それ以外で微妙な調整をするとなると
色を強調するのか? それとも補色で消すのか?
というコントロールがとても大事になって来ます。

ここに美容師さんの腕がかかってますね。

誰でも薬が塗れれば綺麗に染まる訳ではないんです。
美容師さん自身の知識、技術力、こだわりが表現できる珠玉のカラー剤「アプリエ」

この春夏はオススメなので是非お試しを。

この記事を書いた人

フリーランススタイリストとみぃ
美容師歴21年。
ヘアカラーを得意とし、ハイライトや3Dバレイヤージュなどを駆使したデザインカラーを提案。様々なヘアカラーニーズに対応できる技術を研究・提供している。

ファッション・メイクとマッチしたヘアスタイルの撮影や、美容メーカーのメディアへの寄稿、地域のビジュアル活動など、サロンワークのみならず多方面で精力的に活動している。
【主な活動・資格】
ビューティーエクスペリエンス「THROWジャーナル」ライター
ヘアケアマイスタープライマリー・ミドル取得