「カットしないでパーマをかけてもらいたい」とご来店いただいたお客様がいました。
自分で襟足を掴んでハサミを入れたらしく右の襟足だけつまむのがギリギリぐらいの長さしかありません。
左側はやや長いもののやはり短い。
それ以外の部位も短くぶつ切りのところや異常に長いところがあり、この状態でカットしないでかけることはできませんとお答えさせていただきました。
それでもお客様は「めちゃくちゃになってもいいからかけてくださる??」と。
(めちゃくちゃになってもいい?? それは一体なんのためにパーマかけるの??)
「めちゃくちゃになるのが分かっててパーマをかけて料金はいただけませんので」とお断りし、
「なぜ切りたくないのか」「なぜパーマだけをかけなくてはいけないのか」を尋ねたところ
お答えいただいた答えとスタイルの要望がちぐはぐだったので一から説明させてもらいご納得いただきカット・パーマをさせてもらい
最後は「短く切ってよかった」と満足して帰られました。
我々美容師は神様ではありません。
お医者さんにも治せない病気があるように、我々もできないスタイルはあります。
しかしながら難しいのは、「できるかできないかの判断は美容師で、納得がいくかどうかの判断はお客様」ということ。
上で書いたようなお客様のように「かけてくれればそれでいい」と言われても、我々美容師はそうはいかないことがままあるのです。
我々美容師は「髪の毛と容姿をキレイにするアドバイスとお手伝いをする」職業です。
もちろんご要望には全力でお答えしたいと思いますが、それが状況的に難しい時にはしっかりと判断することも美容師の仕事だと思います。
お客様のキレイのために。
妥協した仕事をしないように気をつけたいものです。
この記事を書いた人
フリーランススタイリストとみぃ
美容師歴21年。
ヘアカラーを得意とし、ハイライトや3Dバレイヤージュなどを駆使したデザインカラーを提案。様々なヘアカラーニーズに対応できる技術を研究・提供している。
ファッション・メイクとマッチしたヘアスタイルの撮影や、美容メーカーのメディアへの寄稿、地域のビジュアル活動など、サロンワークのみならず多方面で精力的に活動している。
【主な活動・資格】
ビューティーエクスペリエンス「THROWジャーナル」ライター
ヘアケアマイスタープライマリー・ミドル取得
ヘアカラーを得意とし、ハイライトや3Dバレイヤージュなどを駆使したデザインカラーを提案。様々なヘアカラーニーズに対応できる技術を研究・提供している。
ファッション・メイクとマッチしたヘアスタイルの撮影や、美容メーカーのメディアへの寄稿、地域のビジュアル活動など、サロンワークのみならず多方面で精力的に活動している。
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ビューティーエクスペリエンス「THROWジャーナル」ライター
ヘアケアマイスタープライマリー・ミドル取得